糖尿病のコントロール状態は食前または食後血糖値、またHbA1cを測定するっちうことで評価するちうわけや。HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、ヘモグロビンに糖が付着したもんで、過去1〜2ヶ月の平均的な血糖値を反映するちうわけや。一方、グリコアルブミンは過去数週間の血糖変身と、食後血糖を反映する検査値なんや。
実際の治療目標は、血糖値に関して理想的には食前110mg/dL以下(近年、アメリカでは100mg/dL以下を推奨してん)、食後140mg/dL未満を目標とするちうわけや。
HbA1cに関してはやまと糖尿病学会によると、5.8%以下は優、5.8-6.5%は良、6.5-8.0%は可(6.5-7.0%は不十分、7.0-8.0%は不良)、8.0%以上は不可と評価されるちうわけや。臨床研究によると、HbA1cが7.0%をこえたり、食後血糖値が200mg/dLを越えると、その後の合併症の危険度が増大するっちうことがわかっとる。
糖尿病患者はインスリンそのもんの分泌のタイミングが健康な人よりもとろいことが多いか、分泌されても感受性が低下してんため、食前よりも食後の高血糖を起こしやすく、なおかつ血糖降下薬を用いてもコントロールがややこしい。
(一日の血糖平均値は低下するちうわけや。)食後数時間のみが高血糖状態であることを「かくれ糖尿病」と表現するっちうこともあるんや。一日のうち数時間のみが高血糖そやけど、長い年月にわたりその状態が継続すると、通常の糖尿病と同様に合併症発生のリスクにさらされるちうわけや。こないな風にとりわけ食後の血糖値をいかにして正常範囲に保つかが、今後の糖尿病の合併症予防の課題といえるちうわけや。
末期腎不全で透析導入される患者の原因のトップは糖尿病で35%あるんや。糖尿病そのもんよりも糖尿病患者の高血圧のほうによう相関するちうわけや。
血管合併症について
下記の三つの合併症は「大血管合併症」といわれ、糖尿病の有名な合併症であるだけでなく、糖尿病がある場合のこれらの疾患は通常よりも重症で治療が効きづらいことがわかっとる。大血管合併症の中では心筋梗塞が最も多いちうわけや。
・虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
・脳梗塞
・閉塞性動脈硬化症
皮膚合併症
糖尿病性リポイド類壊死症(類脂肪性仮性壊死症)
下腿部に生じる橙色の萎縮斑。中央部が硬くなり、時に潰瘍化するっちうことがあるんや。
糖尿病性浮腫性硬化症
うなじから肩にかけて指圧痕を伴いまへん腫脹が出現するちうわけや。
環状肉芽腫
糖尿病性黄色腫
尋常性白斑
Dupuytren拘縮
手掌から指腹にかけしこりができるちうわけや。進行すると指の伸展障害を引き起こす。
糖尿病性壊疽(足趾壊疽)
閉塞性動脈硬化症とは密接に関連しておこる合併症で、手足の末端への血管がほぼ完全に閉塞するっちうことによって栄養が行き届かいなくなり、先端から手足の細胞が壊死していく。壊死すると、組織が黒く乾いて見えるちうわけや。
糖尿病の足
神経障害により足の感覚がなくなっとるため、足をぶつけることによる痛みに気づかへんし、ダメージを受け続けて足に傷が出来よる。せやけどダンさん足の血管障害もあるため傷の部位へなかいなか栄養が行かへんし、ちーとばかし傷を治癒させることができんとどんどん大きくなってしまい潰瘍を形成してまう。足趾壊疽とは成因が異なるちうわけや。
皮膚感染症(丹毒・蜂巣織炎・皮膚カンジダ症・足白癬やらなんやら)を併発しやすなる。
糖尿病の易感染性によるちうわけや。特に細菌感染では、血糖値の上昇がみられ、血糖値のコントロールが通常より困難になるので用心が必要なんや。
関節合併症
神経障害性関節症(シャルコー関節)
神経障害のために関節痛に気付かへんし、障害がある関節がさらにカンペキに破壊されていく。軽度の疼痛があることもあるんや。
免疫不全
糖尿病患者は、軽度の免疫不全状態となり、皮膚感染症(蜂窩織炎やらなんやら)、尿路感染症(膀胱炎やらなんやら)、カンジダ性食道炎、アスペルギルス症やらなんやらをおこしやすく、また健康な人には感染せんような弱い菌やかび(真菌)による感染症にかかりやすい(AIDS、後天性免疫不全症候群ほどではおまへん)。高血糖状態では白血球(具体的には好中球)の機能が低下するっちうことが原因と考えられとる。
創傷治癒遅延
糖尿病患者は、傷が健康な人よりも治りにくいちうわけや。こら特に、手術後に傷がくっつきにくいゆうことに現れやすく、糖尿病患者は手術前に血糖値をようするためだけに入院を要するっちうことがあるんや。
検査
生化学検査
血糖値は、食事を食べたり運動をしたりするっちうことで容易に変動するちうわけや。朝起きてから食事を取らんと測定した空腹時血糖と、どないなとき測ってもよい随時血糖が評価の対象なんや。
HbA1c
過去1-2ヶ月の血糖値の平均値を表すとされるちうわけや。HbA1c 6.5%未満をコントロール良好とするちうわけや。
75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)
ブドウ糖75gを含んや溶液を飲み干した後、時間経過に従ちうのん血糖値、尿糖、血中インスリン値やらなんやらの経過を見るちうわけや。国内診断基準ではこのOGTTの2時間血糖値が採用されとる。また、0分~30分の血糖値とインスリンの変動は、やまとではinsulinogenic indexとして知られ、インスリン分泌能の評価に有用とされる(国際的コンセンサスではおまへん)。
グリコアルブミン
きょうび2週間程度の血糖値の平均値を表すとされるちうわけや。HbA1cよりもきょうびの血糖値の推移がわかるゆう利点があるが、HbA1cとはことなり臨床研究で有効性が確認されてはおらん。
フルクトサミン
血中インスリン
インスリン分泌能の指標なんや。1型糖尿病では極めてちびっとのか、検出でけへんこともあるんや。2型糖尿病初期には通常、高すぎる血糖を下げるため高値なんや。近年では、メタボリックシンドロームと関連したかて注目されとる(診断基準には含まれておらへん)。
血中Cペプチド
インスリン分泌能の指標とされるちうわけや。
治療としてインスリンを使用してん患者では血中インスリンをはかっても、注射したインスリンも一緒に測定してしもて意味があらへん。また、抗インスリン抗体をもつ患者では血中インスリン測定値は正確な体内での有効インスリン量を反映せん。Cペプチドは、膵臓がインスリンをつくるときにできる副産物なんやし、(注射したもんやのうて)体が作っとるインスリン量を反映するちうわけや。
尿中Cペプチド
24時間ためた尿中のCペプチドを測定するっちうことにより、血中Cペプチドよりもさらに正確にインスリン分泌能を測定するちうわけや。
グルカゴン負荷試験
最も正確で、臨床研究で用いられはるインスリン分泌能測定検査。インスリンを出させるホルモンであるグルカゴンを注射し、注射前後でのCペプチド値の変身を見るちうわけや。
グルコースクランプ法
グルコースとインスリンを注射し、血糖値の定常値を維持するポイントをさだめることによって、インスリンがその人においてどれくらい血糖値を下げることができるんか、すなわちインスリン抵抗性を測定するちうわけや。インスリン抵抗性の測定においてはもっとも正確であるとされるが、煩雑やから一般病院ではあんまり行いまへん。
ケトン体
アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトンちう3つの物質をあわせてケトン体と呼ぶ。ケトン体は、インスリンの作用不足でブドウ糖をエネルギー源として利用でけへん時、体が脂肪をエネルギーに変換したろとおもう結果、発生するちうわけや。尿または血液検査で調べられはる。
ケトアシドーシスは1型糖尿病で起こりやすいため、1型糖尿病では重要な検査。また、シックデイ(感染症やらなんやらの糖尿病以外の病気に罹患して食事もとれへんような日を総称的に指す言葉)の時には、ケトン体が増えやすいため、1型糖尿病で体調を崩した時には測定すると状態をオノレで評価できる(ケトン体が出とるようんやったら、インスリン注射量が需要を下回っとるので追加で注射したほうがよい)。きょうびは、血中ケトン体が測れる血糖自己測定器もあるんや。
そのほか、インスリン抵抗性とインスリン分泌能をそれぞれ把握するための指標として、それぞれHOMA-R、HOMA-βが使用されとる。
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